配列決定可能ライブラリーの作製のための改良された核酸加工のためのシステムおよび方法
专利摘要:
非相補領域と相補領域(非相補領域は第一の増幅プライマー部位と第二の増幅プライマー部位とを含み、かつ相補領域は配列決定プライマー部位と1個または複数個のイノシン種とを含む)とを含む半相補二本鎖核酸アダプターを含む、効率的な標的加工のためのアダプター要素の態様が、記載される。 公开号:JP2011516031A 申请号:JP2010548018 申请日:2009-02-25 公开日:2011-05-26 发明作者:トーマス アルバート;マイケル エグホルム;ジェイコブ キッツマン;ブライアン;シー. ゴッドウィン;ジェフリー ジェデロー;ジャン;フレドリック シモンズ;メリンダ;ディー. パーマー;ステファン;カイル ハッチソン;ジャンニ;カロジェロ フェレーリ;マイケル;エス. ブレイバーマン;デイビッド;ロデリック リッチーズ;マイケル;トッド ローナン 申请人:エフ.ホフマン−ラ ロシュ アーゲーF. Hoffmann−La Roche Aktiengesellschaft; IPC主号:C12Q1-68
专利说明:
[0001] 発明の分野 本発明は、分子生物学および核酸配列決定機器の領域に関する。より具体的には、本発明は、配列決定に適した断片のライブラリーを作製するための方法および独特のアダプター要素を使用した、効率的な核酸の加工に関する。] 背景技術 [0002] 発明の背景 分子生物学の領域においては、生物学的機序の性質を深く洞察する多くの技術の開発を可能にする、多数の進歩があった。これらの技術のうちのいくつかの力は、科学的発見に対して大きな影響を及ぼしており、将来のための大きな見込みを有している。重要なことに、これらの技術のうちのいくつかは、相互に相補的であり、科学が生物学的系の理解を増す速度を高めるために相乗的に使用され得る。分子生物学の領域は非常に複雑であり、そのような技術の開発者は、既知の機序の新しい用途を見出す場合もあるが、同開発者は、分子生物学の領域における進歩から引き出された生物学的機序の新たな発見および理解にも頼るであろうことが、認識されるであろう。] [0003] 例えば、科学知識に著しく貢献しており、科学的発見における将来の進歩にも診断的適用にも大きな見込みを保持している、多数の「核酸配列決定」技術が、当技術分野において公知である。比較的古典的な核酸配列決定技術には、核酸組成を同定するため、ターミネーションおよびサイズ分離の技術を利用する、当業者に一般的に公知の、サンガー型配列決定法と呼ばれるものが含まれる。より最近開発された配列決定技術には、シーケンシングバイハイブリダイゼーション(Sequencing by Hybridization)(SBH)技術またはシーケンシングバイライゲーション(Sequencing by Ligation)技術と呼ばれるもののようなクラスが含まれる。強力な配列決定技術のもう一つのクラスには、「シーケンシングバイシンセシス(sequencing-by-synthesis)」技術(SBS)と呼ばれるものが含まれ、「ピロシーケンス(Pyrosequencing)」技術と呼ばれるものが含まれる。SBS技術は、一般に、核酸試料中の一つまたは複数の分子の同一性または核酸組成を決定するために利用される。SBS技術は、従来利用されている配列決定技術と比べて、多くの望ましい利点を提供する。例えば、SBSの態様は、従来技術と比べて低コストで大量の高品質の配列情報を作成するハイスループット配列決定と呼ばれるものを達成することが可能である。さらなる利点には、大規模並列様式での、複数の鋳型分子からの配列情報の同時作成が含まれる。換言すると、一つまたは複数の試料に由来する複数の核酸分子が、単一の過程で同時に配列決定される。] [0004] SBSの典型的な態様は、実質的に同一の鋳型核酸分子の集団からの鎖に各々相補的なポリヌクレオチド分子の鎖の段階的な合成を含む。例えば、SBS技術は、典型的には、集団内の各新生ポリヌクレオチド分子に、単一のヌクレオチド(ヌクレオチド種または核酸種とも呼ばれる)を付加することにより作動する。ここで、付加されるヌクレオチド種は、特定の配列位置における、対応する鋳型分子のヌクレオチド種に相補的である。新生分子への核酸種の付加は、典型的には、同一の配列位置において集団について並列に起こり、取り込み事象により遊離するピロリン酸分子を検出するピロシーケンスと呼ばれるもの、または可逆性もしくは「仮想」ターミネーター(仮想ターミネーターという用語は、本明細書において使用されるように、一般に、反応体の除去のような付加的な工程が、反応を中止するために利用され得る、実質的に遅い反応速度論のターミネーターをさす)を利用する蛍光検出技術のような蛍光検出法を含む(が、これらに限定はされない)当技術分野において公知の多様な方法を使用して検出される。典型的には、SBS過程は、鋳型に相補的な完全配列長(即ち、標的核酸分子の全ての配列位置が表される)または所望の配列長が合成されるまで、繰り返される。] [0005] SBSのいくつかの態様において、取り込まれた各核酸種からの検出可能シグナルを作製するため、多数の酵素反応が行なわれる。前述のピロシーケンスSBS法の例においては、カスケード中の各酵素種が前工程からの生成物を修飾するかまたは利用するよう作動する、酵素カスケードと呼ばれるものが利用される。例えば、当業者が理解するように、各ヌクレオチド種が新生鎖に取り込まれる時、無機ピロリン酸(PPiとも呼ばれる)分子の反応環境への放出が起こる。ATPスルフリラーゼ酵素が反応環境中に存在し、PPiをATPに変換し、それが、今度は、光の光子を放出するようルシフェラーゼ酵素によって触媒される。異なるヌクレオチド種への曝露の間のシグナルの識別を改良し、全体的なシグナル検出能も改良するため、付加的な酵素がカスケードにおいて使用されてもよいことも、当業者によって認識されるであろう。現在の例において、いくつかの態様は、未取り込みのヌクレオチド種およびATPを分解するアピラーゼ、直鎖状核酸分子を分解するエキソヌクレアーゼ、PPiを分解するピロホスファターゼ(PPi-aseとも呼ばれる)、または他の酵素の活性を阻害する酵素のうちの一つまたは複数を含む(が、これらに限定はされない)多数の酵素を利用することができる。シグナル識別のための酵素的改良の付加的な例は、各々、参照によって全ての目的のため本明細書に完全に組み入れられる、2008年1月27日出願の「System and Method For Adaptive Reagent Control in Nucleic Acid Sequencing」という名称の米国特許出願第12/215,455号(特許文献1);および2009年1月29日出願の「System and Method for Improved Signal Detection in Nucleic Acid Sequencing」という名称の代理人整理番号21465-538001USに記載されている。] [0006] さらに、SBSのいくつかの態様は、調製および/または配列決定の方法に関連した一つまたは複数の工程または作業を自動化する機器を使用して実施される。いくつかの機械は、各ウェルまたは各マイクロリアクターにおいて反応を同時に実施する能力を提供する、ウェルを有するプレートまたはその他の型のマイクロリアクター構成のような要素を利用する。SBS技術の付加的な例は、大規模並列配列決定のためのシステムおよび方法と共に、各々、参照によって全ての目的のため完全に本明細書に組み入れられる米国特許第6,274,320号(特許文献2);第6,258,568号(特許文献3);第6,210,891号(特許文献4);第7,211,390号(特許文献5);第7,244,559号(特許文献6);第7,264,929号(特許文献7);第7,323,305号(特許文献8);および第7,335,762号(特許文献9);ならびに参照によって全ての目的のため完全に本明細書に組み入れられる米国特許出願第11/195,254号(特許文献10)に記載されている。] [0007] 分子生物学に大きな影響を及ぼしており、いくつかの状況において、核酸配列決定と相乗的に使用され得る付加的な技術には、「核酸プローブアレイ」と一般に呼ばれる領域(「マイクロアレイ」とも一般に呼ばれる)が含まれる。当業者が一般に認識するように、マイクロアレイ技術は、標的とされた核酸分子の選択的な同定および/または濃縮を可能にする。マイクロアレイは、多数の異なる状況において利用され、生物学的研究の多くの分野において豊富な情報を提供すると共に、大きな商業的意義を果たしている。マイクロアレイ技術によって提供される主な利点のうちの一つは、大規模並列様式で、標的とされたプローブを使用して、選択された核酸分子をインターロゲート(interrogate)する能力であり、単一のマイクロアレイのいくつかの態様は、特異的な核酸配列を標的とする数十万種のプローブを各々含む数十万種の「プローブ特色」を含み得る。マイクロアレイの力の一例には、複雑な試料からの標的核酸分子の集団の選択的な「濃縮」または「複雑さ低下」のための方法が含まれる。これらの方法の利点には、各々の特異的な配列組成の同定を含むかもしれない、各標的分子の特異的特徴に関する問題が存在するかもしれない、大規模並列方式での標的分子選択が含まれる。従って、関心対象の標的分子の集団を選択的に濃縮し、続いて、各々についての配列組成を効率的に同定するため、マイクロアレイ技術は、ハイスループット配列決定技術と相乗的に使用されてもよい。現在の例において、単一のマイクロアレイは、マイクロアレイ上の相補プローブへのハイブリダイゼーションにより、試料からの数万または数十万の核酸分子を捕獲することができる。続いて、捕獲された核酸分子を、マイクロアレイから溶出させ、各々加工し、配列決定することができる。また、プローブを使用した複雑さ低下のいくつかの態様においては、固相基質を使用することは必要でなく、関心対象の標的分子を選択的に濃縮するため、液相プローブを使用することも、「ハイブリダイゼーションにより媒介される」複雑さ低下として、より広く解釈される。付加的な例は、各々、参照によって全ての目的のため完全に本明細書に組み入れられる、2007年4月24日出願の「Use of microarrays for genomic representation selection」という名称の米国特許出願第11/789,135号(特許文献11);および2008年1月8日出願の「ENRICHMENTAND SEQUENCE ANALYSIS OF GENOMICREGIONS」という名称の米国特許出願第11/970,949号(特許文献12)に記載されている。] [0008] 生物学的問題を洞察する科学者の能力を増強するためには、上記のマイクロアレイ技術および配列決定技術のような技術を絶えず改良することが一般に望ましい。好ましい態様において、そのような改良は、コストの低下、スループットおよび効率の増加を目標とし、感度および特異性の増加を含む(が、これらに限定はされない)データ品質の改良も目標としている。従って、より効率的かつ強力な発見ツールを提供するため、分子生物学の領域の知識および理解を応用して、マイクロアレイ技術および核酸配列決定技術を開発し続けることは、非常に有利である。] [0009] 本明細書に記載された本発明の局面は、コストを低下させ、工程を排除し、データ品質を改良する、試料加工の効率を改良するための新規の発明的な方式で、いくつかの分子生物学概念を利用する。] 先行技術 [0010] 米国特許出願第12/215,455号 米国特許第6,274,320号 米国特許第6,258,568号 米国特許第6,210,891号 米国特許第7,211,390号 米国特許第7,244,559号 米国特許第7,264,929号 米国特許第7,323,305号 米国特許第7,335,762号 米国特許出願第11/195,254号 米国特許出願第11/789,135号 米国特許出願第11/970,949号] [0011] 本発明の態様は、核酸の配列の決定に関する。より具体的には、本発明の態様は、SBSによる核酸の配列決定の間に入手されるデータにおけるエラーを補正するための方法およびシステムに関する。] [0012] 非相補領域と相補領域とを含む半相補(semi-complementary)二本鎖核酸アダプターを含む、効率的な標的加工のためのアダプター要素の態様が記載される。ここで、非相補領域は第一の増幅プライマー部位と第二の増幅プライマー部位とを含み、かつ相補領域は配列決定プライマー部位と1個または複数個のイノシン種とを含む。アダプター要素の態様を含むキットの態様も記載される。] [0013] さらに、アダプター付加(adapted)二本鎖核酸分子を作製するために、二本鎖核酸アダプター種を、直鎖状二本鎖核酸分子の各末端へライゲートさせる工程であって、二本鎖核酸アダプター種が、直鎖状二本鎖核酸分子へのライゲーションに適した相補領域と、ライゲーションを阻害する非相補領域とを含む、工程;各々、第一の末端に第一の増幅プライマー部位と配列決定プライマー部位とを含み、かつ第二の末端に第二の増幅部位を含む、第一鎖および第二鎖を作製するために、アダプター付加二本鎖核酸分子を解離させる工程;ならびに第一鎖のコピーを含む第一のクローン集団、および第二鎖のコピーを含む第二のクローン集団を作製するために、第一鎖および第二鎖を個々に増幅する工程を含む、効率的な標的加工のための方法の態様が記載される。いくつかの実装において、相補領域は1個または複数個のイノシン種を含む。] [0014] また、アダプター付加二本鎖核酸分子のプールを作製するために、試料特異的な識別子要素を含む二本鎖核酸アダプター種を、複数の試料由来の複数の直鎖状二本鎖核酸分子の各末端へライゲートさせる工程;一本鎖分子の集団を作製するために、アダプター付加二本鎖核酸分子のプール由来の複数のメンバーを解離させ、解離した各メンバーに由来の第一鎖および第二鎖を作製する、工程;一本鎖分子の集団の複数のメンバーを、基質に結合したキャプチャープローブへハイブリダイズさせる工程であって、一本鎖分子の集団が、基質に結合したキャプチャープローブへハイブリダイズしないメンバーを少なくとも一つ含む、工程;濃縮された一本鎖分子の集団を作製するために、基質に結合したキャプチャープローブから、ハイブリダイズしたメンバーを溶出する工程;濃縮された一本鎖分子の集団の複数のメンバーを増幅し、増幅された各メンバーに由来のクローン集団を作製する、工程;多重識別子(multiplex identifier)要素についての配列組成を含む、増幅された各メンバーについての配列データを作成するために、前記クローン集団を個々に配列決定する工程;ならびに試料特異的な識別子を使用して、前記配列データを前記試料のうちの一つと関連付ける工程、を含む、多重標的の加工および濃縮のための方法の態様も記載される。] [0015] 従って、第一の局面において、本発明は、非相補領域と相補領域とを含む半相補二本鎖核酸アダプターを含む、効率的な標的加工のためのアダプター要素であって、非相補領域が第一の増幅プライマー部位と第二の増幅プライマー部位とを含み、かつ相補領域が配列決定プライマー部位と1個または複数個のイノシン種とを含む、アダプター要素に関する。] [0016] 一つの態様において、非相補領域は、蛍光標識のような検出可能部分を含む。該標識は、Cy3、Cy5、カルボキシフルオレセイン(FAM)、アレクサフルオア(Alexafluor)、ローダミングリーン(Rhodamine green)、テキサスレッド(Texas Red)、R-フィコエリトリン(Phycoerytherin)、および半導体ナノ結晶からなる群より選択され得る。] [0017] 上に開示されたものと適合性のもう一つの態様において、相補領域は、標的核酸の平滑末端にライゲート可能であり得る平滑末端を含む。] [0018] 上に開示された第一のものと適合性のもう一つの態様において、相補領域は、Tヌクレオチド種であり得る一塩基突出部であるか、または多数の塩基を含む、付着末端を含む。] [0019] 上に開示されたものと適合性のさらなる態様において、相補領域は、最も好ましくはSEQID NO 1〜SEQ ID NO 133からなる群より選択される、好ましくは11配列位置を含む多重識別子要素を含む。また、好ましくは、多重識別子要素は、2個までの配列決定エラーの検出、および配列決定エラーのうちの1個の補正を可能にする設計を含む。] [0020] 上に開示されたものと適合性のさらなる態様において、イノシン種は、一本鎖内に位置的に配置される。例えば、該イノシン種は、鎖の末端から少なくとも4配列位置離れて位置的に配置される。また、例えば、該イノシン種のうちの少なくとも2個は、相互に4配列位置以上離れて位置的に配置される。] [0021] 上に開示されたものと適合性のさらなる態様において、相補領域は1個または複数個のホスホロチオエート種を含む。さらに、非相補領域も、1個または複数個のホスホロチオエート種を含むことができる。好ましくは、ホスホロチオエート種は、相補領域および非相補領域の末端領域に位置的に配置される。全てのホスホロチオエート種は、エキソヌクレアーゼ消化から末端領域を保護することができる。] [0022] 第二の局面において、本発明は、上に開示されたような半相補二本鎖核酸アダプター要素を含むキットも提供する。] [0023] 第三の局面において、本発明は、 アダプター付加二本鎖核酸分子を作製するために、二本鎖核酸アダプター種を、直鎖状二本鎖核酸分子の各末端へライゲートさせる工程であって、二本鎖核酸アダプター種が、直鎖状二本鎖核酸分子へのライゲーションに適した相補領域と、ライゲーションを阻害する非相補領域とを含む、工程; 各々、第一の末端に第一の増幅プライマー部位と配列決定プライマー部位とを含み、かつ第二の末端に第二の増幅部位を含む、第一鎖および第二鎖を作製するために、アダプター付加二本鎖核酸分子を解離させる工程;ならびに 第一鎖のコピーを含む第一のクローン集団、および第二鎖のコピーを含む第二のクローン集団を作製するために、第一鎖および第二鎖を個々に増幅する工程 を含む、効率的な標的加工のための方法に関する。] [0024] 一つの態様において、方法は、第一鎖の配列組成を作成するために、第一のクローン集団を配列決定する工程をさらに含んでいてもよい。さらに、方法は、二本鎖核酸アダプターに含まれる好ましくは11配列位置を含む多重識別子要素からの配列を含む配列組成を、起源の試料と関連付ける工程を含んでいてもよい。特定の態様において、多重識別子要素は、SEQID NO 1〜SEQ ID NO 133からなる群より選択される。さらに、関連付けの工程は、多重識別子要素からの配列における2個までのエラーの検出、および配列決定エラーのうちの1個までの補正を含んでいてもよい。] [0025] 上に開示されたものと適合性のもう一つの態様において、方法は、解離させる工程の前に、アダプター付加二本鎖核酸の量を決定する工程をさらに含む。ここで、二本鎖核酸アダプターは蛍光部分を含む。蛍光部分は、励起光に応答して光を放射することができ、検出器によって測定される。測定された放射光のレベルは量と関連している。好ましくは、蛍光部分は、Cy3、Cy5、カルボキシフルオレセイン(FAM)、アレクサフルオア、ローダミングリーン、テキサスレッド、R-フィコエリトリン、および半導体ナノ結晶からなる群より選択され得る。] [0026] 上に開示されたものと適合性のもう一つの態様において、一本鎖内に位置的に配置されることができ、好ましくは、鎖の末端から少なくとも6配列位置離れて位置的に配置されることができる、1個または複数個のイノシン種を、相補領域は含む。例えば、イノシン種のうちの少なくとも2個は、相互に4配列位置以上離れて位置的に配置される。] [0027] 有利なことに、イノシン種は、第一鎖および第二鎖のヘアピン構造の形成を阻害する。また、有利なことに、イノシン種は、第一鎖および第二鎖の増幅効率も改良する。] [0028] 第四の局面において、本発明は、 アダプター付加二本鎖核酸分子のプールを作製するために、試料特異的な識別子要素を含む二本鎖核酸アダプター種を、複数の試料由来の複数の直鎖状二本鎖核酸分子の各末端へライゲートさせる工程; 一本鎖分子の集団を作製するために、アダプター付加二本鎖核酸分子のプール由来の複数のメンバーを解離させ、解離した各メンバーに由来の第一鎖および第二鎖を作製する、工程; 一本鎖分子の集団の複数のメンバーを、基質に結合したキャプチャープローブへハイブリダイズさせる工程であって、一本鎖分子の集団が、基質に結合したキャプチャープローブへハイブリダイズしないメンバーを少なくとも一つ含む、工程; 濃縮された一本鎖分子の集団を作製するために、基質に結合したキャプチャープローブから、ハイブリダイズしたメンバーを溶出する工程; 濃縮された一本鎖分子の集団の複数のメンバーを増幅し、増幅された各メンバーに由来のクローン集団を作製する、工程; 多重識別子要素についての配列組成を含む、増幅された各メンバーについての配列データを作成するために、前記クローン集団を個々に配列決定する工程;ならびに 試料特異的な識別子を使用して、前記配列データを前記試料のうちの一つと関連付ける工程 を含む、多重標的の加工および濃縮のための方法にも関する。] 図面の簡単な説明 [0029] 上記の特色およびさらなる特色は、添付の図面と併せて解釈されたとき、以下の詳細な説明から、より明白に認識されるであろう。図中、同一の参照番号は、同一の構造、要素、または方法の工程を示し、参照番号の左端の数字は、その参照要素が最初に出現する図面の番号を示す(例えば、要素130は図1に最初に出現する)。しかしながら、これらの慣習は、全て、限定的なものではなく、典型的または例示的なものである。] [0030] 図1は、記載された本発明と共に使用するのに適した配列決定機およびコンピューターシステムの一つの態様の機能ブロック図である。 図2Aは、半相補アダプターの一つの態様の単純化された図示であり(出現順に、それぞれ、SEQID NO 140、141、および141)、図2Bは、5'末端にリン酸部分を含む、図2Aの半相補アダプターの一方の鎖の一つの態様の単純化された図示である。 図3は、標的核酸分子に定方向ライゲートした図2の半相補アダプターの態様の単純化された図示である(左側に開示された出現順に、それぞれ、SEQ ID NO 140、141、140、および141、ならびに右側に開示された出現順に、それぞれ、SEQ ID NO 140、141、140、および141)。 図4は、イノシンを含む半相補アダプターの第二の態様の単純化された図示である(出現順に、それぞれ、SEQ ID NO 135および142) 図5Aおよび5Bは、イノシンを含む第一のアダプターおよびイノシンを欠く第二のアダプターを使用して生じた増幅効率の比較の態様の単純化された図示を提供する。] [0031] 発明の詳細な説明 以下にさらに詳細に記載されるように、本明細書に記載された本発明の態様には、配列決定可能分子のライブラリーを作成するための生核酸分子の加工を改良するためのシステムおよび方法が含まれる。] [0032] a.一般 「フローグラム(flowgram)」または「ピログラム(pyrogram)」という用語は、本明細書において交換可能に使用され得、一般に、SBS法によって作成される配列データの図示をさす。] [0033] 「リード」または「配列リード」という用語は、本明細書において使用されるように、一般に、単一の核酸鋳型分子、または鋳型核酸分子の多数の実質的に同一のコピーの集団より入手される配列データ全体をさす。] [0034] 「ラン」または「配列決定ラン」という用語は、本明細書において使用されるように、一般に、一つまたは複数の鋳型核酸分子の配列決定作業において実施される一連の配列決定反応をさす。] [0035] 「フロー」という用語は、本明細書において使用されるように、一般に、鋳型核酸分子を含む環境への連続的なまたは反復的な溶液の添加のサイクルをさす。ここで、溶液は、新生分子への付加のためのヌクレオチド種、または配列決定反応において利用され得る、もしくはヌクレオチド種の前フローサイクルからのキャリーオーバーもしくはノイズ効果を低下させるための緩衝剤もしくは酵素のようなその他の試薬を含むことができる。] [0036] 「フローサイクル」という用語は、本明細書において使用されるように、一般に、サイクル中の一つのヌクレオチド種が1回流れるフローの逐次的な連続をさす(即ち、フローサイクルは、T、A、C、Gヌクレオチド種の順序での逐次添加を含むことができるが、他の配列組み合わせも定義の一部と見なされる)。典型的には、フローサイクルは、サイクル毎に同一のフローの配列を有する反復サイクルである。] [0037] 「リード長」という用語は、本明細書において使用されるように、一般に、確実に配列決定され得る鋳型分子の長さの上限をさす。鋳型核酸分子中のGC含量の程度を含む(が、これに限定はされない)多数の因子が、システムおよび/または過程のリード長に寄与する。] [0038] 「テストフラグメント」または「TF」という用語は、本明細書において使用されるように、一般に、品質管理、較正、またはその他の関連目的のために利用され得る既知の配列組成の核酸要素をさす。] [0039] 「新生分子」とは、一般に、鋳型分子中の対応するヌクレオチド種に相補的なヌクレオチド種の取り込みにより鋳型依存性DNAポリメラーゼによって伸長されているDNA鎖をさす。] [0040] 「鋳型核酸」、「鋳型分子」、「標的核酸」、または「標的分子」という用語は、一般に、配列データまたは情報が作成される配列決定反応の対象である核酸分子をさす。] [0041] 「ヌクレオチド種」という用語は、本明細書において使用されるように、一般に、新生核酸分子へ典型的に組み込まれるプリン(アデニン、グアニン)およびピリミジン(シトシン、ウラシル、チミン)を含む核酸単量体の同一性をさす。] [0042] 「モノマーリピート」または「ホモポリマー」という用語は、本明細書において使用されるように、一般に、同一ヌクレオチド種を含む二つ以上の配列位置(即ち、繰り返されたヌクレオチド種)をさす。] [0043] 「均一伸長」という用語は、本明細書において使用されるように、一般に、実質的に同一の鋳型分子の集団の各メンバーが、反応中、同一の伸長工程を均一に実施している、伸長反応の関係または期をさす。] [0044] 「完了効率」という用語は、本明細書において使用されるように、一般に、所定のフローの間に適切に伸長された新生分子の割合をさす。] [0045] 「不完全伸長率」という用語は、本明細書において使用されるように、一般に、全ての新生分子の数に対する、適切に伸長され得ない新生分子の数の比をさす。] [0046] 「ゲノムライブラリー」または「ショットガンライブラリー」という用語は、本明細書において使用されるように、一般に、生物または個体のゲノム全体(即ち、ゲノムの全領域)に由来し、かつ/またはそれを表す分子の集合をさす。] [0047] 「アンプリコン」という用語は、本明細書において使用されるように、一般に、ポリメラーゼ連鎖反応技術またはリガーゼ連鎖反応技術から作製されたもののような選択された増幅産物をさす。] [0048] 「キー配列」または「キー要素」という用語は、本明細書において使用されるように、一般に、鋳型分子から作成された配列データのための品質管理参照として利用される既知の配列組成を含む、既知の位置における(即ち、典型的には、ライゲートしたアダプター要素に含まれる)鋳型核酸分子に関連した(典型的には、約4配列位置、即ち、TGACまたはその他のヌクレオチド種の組み合わせの)核酸配列要素をさす。配列データは、正確な位置にキー要素に関連した既知の配列組成を含んでいる場合に、品質管理に合格する。] [0049] 「キーパス(keypass)」または「キーパスウェル」という用語は、本明細書において使用されるように、一般に、キーパステスト配列に由来する配列の精度が、既知の配列組成と比較され、配列決定の精度を測定するため、または品質管理のために使用される、反応ウェルにおける既知の配列組成の全長核酸テスト配列(「テストフラグメント」とも呼ばれる)の配列決定をさす。典型的な態様において、配列決定ランにおけるウェルの総数のうちのある割合が、いくつかの態様において、全体に分布していてもよいし、または特異的であってもよい、キーパスウェルであるであろう。] [0050] 「平滑末端」または「平滑末端化された」という用語は、本明細書において使用されるように、一般に、1対の相補的なヌクレオチド塩基種により終結する末端を有する直鎖状二本鎖核酸分子をさし、1対の平滑末端は、相互のライゲーションのため常に適合性である。] [0051] 「付着末端」または「突出部」という用語は、本明細書において使用されるように、一般に、関連分野の当業者の理解と一致して解釈され、分子の一方の鎖の末端に1個または複数個の不対ヌクレオチド種を有する直鎖状二本鎖核酸分子を含む。ここで、不対ヌクレオチド種は、一方の鎖に存在することができ、一塩基位を含むかまたは多数の塩基位を含む(「突出末端」と呼ばれることもある)。] [0052] 「ビーズ」または「ビーズ基質」という用語は、本明細書において使用されるように、一般に、任意の便利なサイズの、セルロース、セルロース誘導体、アクリル樹脂、ガラス、シリカゲル、ポリスチレン、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、ビニルおよびアクリルアミドのコポリマー、(例えば、Merrifield, Biochemistry 1964, 3, 1385-1390に記載されたような)ジビニルベンゼン等により架橋されたポリスチレン、ポリアクリルアミド、ラテックスゲル、ポリスチレン、デキストラン、ゴム、シリコン、プラスチック、ニトロセルロース、天然海綿体、シリカゲル、制御孔ガラス(control pore glass)、金属、架橋デキストラン(例えば、Sephadex(商標))、アガロースゲル(Sepharose(商標))、ならびに当業者に公知のその他の固相ビーズ支持体のような多数の公知の材料から製作された、任意の型のビーズをさす。] [0053] 試料の調製および加工、配列データの作成、ならびに配列データの分析に関連したシステムおよび方法のいくつかの例示的な態様が、以下に一般に記載され、それらのうちのいくつかまたは全てが、本明細書に記載された本発明の態様と共に使用するのに適している。特に、鋳型核酸分子の調製、鋳型分子の増幅、標的特異的なアンプリコンおよび/またはゲノムライブラリーの作成のためのシステムおよび方法、配列決定の方法および機器、ならびにコンピューターシステムの例示的な態様が記載される。] [0054] 典型的な態様において、実験試料または診断試料に由来する核酸分子は、その生の形態から、ハイスループット配列決定に適した鋳型分子へと調製され、加工されなければならない。加工法は、適用によって変動し、様々な特徴を含む鋳型分子をもたらすことができる。例えば、ハイスループット配列決定のいくつかの態様において、少なくとも、特定の配列決定法が正確に配列データを作成することができる長さである配列またはリードの長さを有する鋳型分子を作成することが好ましい。現在の例において、長さには、約25〜30塩基対、約50〜100塩基対、約200〜300塩基対、約350〜500塩基対、500塩基対超の範囲、または特定の配列決定適用に適したその他の長さが含まれ得る。いくつかの態様において、ゲノム試料のような試料からの核酸は、当業者に公知の多数の方法を使用して断片化される。好ましい態様において、核酸をランダムに断片化する(即ち、特異的な配列または領域を選択しない)方法には、噴霧法または超音波処理法と呼ばれるものが含まれ得る。しかしながら、制限エンドヌクレアーゼを使用した消化のようなその他の断片化法も、断片化目的のために利用され得ることが認識されよう。また、現在の例において、いくつかの加工法は、所望の長さの核酸断片を選択的に単離するため、当技術分野において公知のサイズ選択法を利用してもよい。] [0055] また、いくつかの態様において、付加的な機能要素を各鋳型核酸分子に関連させることが好ましい。増幅および/もしくは配列決定の方法のためのプライマー配列、品質管理要素、起源もしくは患者の試料等との様々な関連をコードする独特の識別子(多重識別子とも呼ばれる)、またはその他の機能要素を含む(が、これらに限定はされない)要素が、多様な機能のために利用され得る。例えば、いくつかの態様は、相補的な配列組成を含むプライミング配列要素または領域を、増幅および/または配列決定のために利用されるプライマー配列へ関連させるかもしれない。さらに、同要素は、「鎖選択」と呼ばれ得るもの、および固相基質への核酸分子の固定化のために利用され得る。現在の例において、2セットのプライミング配列領域(以後、プライミング配列Aおよびプライミング配列Bと呼ぶ)が、鎖選択のために利用されてもよく、ここで、1コピーのプライミング配列Aおよび1コピーのプライミング配列Bを有する単一の鎖のみが、選択され、調製された試料として含まれる。同プライミング配列領域は、増幅および固定化のための方法において利用されてもよく、例えば、プライミング配列Bが固体基質上に固定化され、増幅された産物がそこから伸長される。] [0056] 断片化、鎖選択、ならびに機能要素およびアダプターの付加のための試料加工の付加的な例は、各々、参照により全ての目的のため完全に本明細書に組み入れられる、2004年1月28日出願の「Method for preparing single-stranded DNA libraries」という名称の米国特許出願第10/767,894号;および2008年5月29日出願の「System and Method for Identification of Individual Samples from a Multiplex Mixture」という名称の米国特許出願第12/156,242号に記載されている。] [0057] 実質的に同一のコピーの集団を作成するため、鋳型核酸分子の増幅を実施するためのシステムおよび方法の様々な例が記載される。SBSのいくつかの態様において、鋳型分子のコピーに関連した各新生分子へ、一つまたは複数のヌクレオチド種が取り込まれる時、より強力なシグナルを作成するため、各核酸要素の多くのコピーを作成することが望ましいことは、当業者には明白であろう。例えば、細菌ベクターと呼ばれるものを使用した増幅、(上記の参照により組み入れられる米国特許第6,274,320号および第7,211,390号に記載された)「ローリングサークル」増幅、ならびにポリメラーゼ連鎖反応(PCR)法のような、核酸分子のコピーを作製するための多くの技術が、技術分野において公知であり、これらの技術は、各々、本明細書に記載された本発明と共に使用するために適用可能である。ハイスループット適用に特に適した一つのPCR技術には、エマルジョンPCR法と呼ばれるもの(emPCR(商標)法とも呼ばれる)が含まれる。] [0058] エマルジョンPCR法の典型的な態様には、二つの非混和性物質の安定的なエマルジョンを作出して、反応が起こり得る水性液胞を作出することが含まれる。特に、PCR法において使用するのに適したエマルジョンの水性液胞には、油に基づく液体のような連続相と呼ばれ得るものの中にあるもう一つの液体の内部にある、不連続相と呼ばれ得るものに懸濁または分散した、水に基づく液体のような第一の液体が含まれ得る。さらに、いくつかのエマルジョン態様は、PCRのような特異的な加工法のために特に有用であり得る、エマルジョンを安定化するよう作用する界面活性剤を利用してもよい。界面活性剤のいくつかの態様には、ソルビタンモノオレエート(Span(商標)80とも呼ばれる)、ポリオキシエチレンソルビタン(polyoxyethylenesorbitsan)モノオレエート(Tween(商標)80とも呼ばれる)のような非イオン性界面活性剤が含まれ得、またはいくつかの好ましい態様において、ジメチコンコポリオール(Abil(登録商標)EM90とも呼ばれる)、ポリシロキサン、ポリアルキルポリエーテルコポリマー、ポリグリセロールエステル、ポロキサマー、およびPVP/ヘキサデカンコポリマー(Unimer U-151とも呼ばれる)が含まれ得、またはより好ましい態様において、シクロペンタシロキサン中の高分子量シリコンポリエーテル(Dow Corningから入手可能なDC 5225Cとも呼ばれる)が含まれ得る。] [0059] エマルジョンの液胞は、コンパートメント、マイクロカプセル、マイクロリアクター、微小環境、または関連分野において一般的に使用されるその他の名称でも呼ばれ得る。水性液胞のサイズは、エマルジョン成分または組成物の組成、含有されている内容物、および利用された形成技術に依って変動する。記載されたエマルジョンは、PCRのような化学反応が実施され得る微小環境を作出する。例えば、所望のPCR反応を実施するのに必要な鋳型核酸および全ての試薬が、エマルジョンの液胞に封入され化学的に単離され得る。いくつかの態様において、上記のような液胞の付加的な安定性を促進するため、付加的な界面活性剤またはその他の安定化剤が利用されてもよい。封入された核酸鋳型を増幅し、鋳型核酸の実質的に同一のコピーを多く含む集団の作成をもたらすため、PCR法に典型的なサーモサイクリング作業が、液胞を使用して実行され得る。いくつかの態様において、液胞内の集団は、「クローナルに隔離された」、「区画化された」、「隔離された」、「封入された」、または「局在化された」集団とも呼ばれる。また、現在の例において、記載された液胞のうちのいくつかまたは全部は、鋳型もしくはその他の型の核酸、試薬、標識、またはその他の関心対象の分子の接着のため、ビーズのような固体基質をさらに封入していてもよい。] [0060] 本明細書に記載された本発明により有用なエマルジョンの態様には、記載された化学反応が大規模並列方式で実施されることを可能にする極めて高密度の液胞またはマイクロカプセルが含まれ得る。増幅のために利用されるエマルジョンおよび配列決定適用のためのそれらの使用の付加的な例は、各々、参照により全ての目的のため完全に本明細書に組み入れられる、米国特許出願第10/861,930号;第10/866,392号;第10/767,899号;第11/045,678号に記載されている。] [0061] また、標的核酸を含む試料から選択された標的領域を増幅するために特異的な核酸プライマーのセットを使用することを含む、配列決定のための標的特異的なアンプリコンを作成する態様が、本明細書に記載された本発明と共に利用され得る。さらに、試料は、配列バリアントを含有していることが既知であるかまたは推測される核酸分子の集団を含んでいてもよく、プライマーは、試料中の配列バリアントを増幅し、その分布を洞察するために利用されてもよい。例えば、核酸試料中の複数の対立遺伝子の特異的な増幅および配列決定により、配列バリアントを同定する方法が、実施され得る。まず、核酸を、関心対象の領域または核酸集団に共通のセグメントの周囲の領域を増幅するために設計された、1対のPCRプライマーによる増幅に供する。続いて、PCR反応の各産物(アンプリコン)を、上記のエマルジョンに基づく容器のような別々の反応容器において、個々に、さらに増幅する。アンプリコンの第一の集団の一つのメンバーに各々由来する、得られたアンプリコン(本明細書において第二のアンプリコンと呼ばれる)を配列決定し、異なるエマルジョンPCRアンプリコンからの配列のコレクションを、対立遺伝子頻度を決定するために使用する。] [0062] 記載された標的特異的な増幅および配列決定の方法のいくつかの利点には、従来達成されていたものより高いレベルの感度が含まれる。さらに、例えば、454 Life Sciences Corporationにより提供されるウェルのPicoTiterPlate(登録商標)アレイと呼ばれるもの(PTP(登録商標)プレートまたはアレイと呼ばれることもある)を利用する態様のような、ハイスループット配列決定機器を利用する態様において、記載された方法は、1回のランまたは実験で、100,000超または300,000超の異なるコピーの対立遺伝子を配列決定するために利用され得る。また、記載された方法は、対立遺伝子バリアントのうちの1%未満を占める低い存在量の対立遺伝子の検出の感度を提供する。方法のもう一つの利点には、分析された領域の配列を含むデータの作成が含まれる。重要なことに、分析される遺伝子座の配列の予備知識を有することは必要でない。] [0063] 配列決定のための標的特異的アンプリコンの付加的な例は、各々、参照により全ての目的のため完全に本明細書に組み入れられる、2005年4月12日出願の「Methodsfor determining sequence variants using ultra-deep sequencing」という名称の米国特許出願第11/104,781号;および2008年3月14日出願の「System and Method for Detection ofHIVDrug Resistant Variants」という名称のPCT特許出願第US 2008/003424号に記載されている。] [0064] さらに、配列決定の態様には、サンガー型技術、ポロニー(polony)配列決定技術と呼ばれるものを含み得る、シーケンシングバイハイブリダイゼーション(SBH)もしくはシーケンシングバイインコーポレーション(Sequencing by Incorporation)(SBI)と一般に呼ばれる技術;ナノポア、導波管、およびその他の一分子検出技術;または可逆性ターミネーター技術が含まれ得る。上記のように、好ましい技術には、シーケンシングバイシンセシス法が含まれ得る。例えば、いくつかのSBS態様は、核酸鋳型の実質的に同一のコピーの集団を配列決定し、典型的には、試料鋳型分子または鋳型分子に付着した1個もしくは複数個のアダプターの予定された相補的な位置にアニールするよう設計された1個または複数個のオリゴヌクレオチドプライマーを利用する。プライマー/鋳型複合体に、核酸ポリメラーゼ酵素の存在下でヌクレオチド種が提示される。ヌクレオチド種が、オリゴヌクレオチドプライマーの3'末端に直接隣接している試料鋳型分子上の配列位置に対応する核酸種に相補的である場合には、ポリメラーゼがそのヌクレオチド種によりプライマーを伸長するであろう。または、いくつかの態様において、プライマー/鋳型複合体に、多数の関心対象のヌクレオチド種(典型的には、A、G、C、およびT)が一度に提示され、オリゴヌクレオチドプライマーの3'末端に直接隣接している試料鋳型分子上の対応する配列位置において相補的なヌクレオチド種が取り込まれる。記載された態様のいずれにおいても、ヌクレオチド種は、さらなる伸長を防止するために(3'-O位等において)化学的に保護され、合成の次のラウンドの前に脱保護される必要があるかもしれない。新生分子の末端にヌクレオチド種を付加する過程は、プライマーの末端への付加に関して上に記載されたものと実質的に同一であることも、認識されるであろう。] [0065] 上記のように、ヌクレオチド種の取り込みは、当技術分野において公知の多様な方法により、例えば、ピロリン酸(PPi)の放出を検出することにより(各々、参照により全ての目的のため完全に本明細書に組み入れられる、米国特許第6,210,891号;第6,258,568号;および第6,828,100号に記載された例)、またはヌクレオチドに結合した検出可能標識を介して、検出され得る。検出可能標識のいくつかの例には、マスタグ(mass tags)および蛍光標識または化学発光標識が含まれるが、これらに限定はされない。典型的な態様において、未取り込みのヌクレオチドは、例えば、洗浄により除去される。さらに、いくつかの態様において、未取り込みのヌクレオチドは、例えば、各々、参照により全ての目的のため完全に本明細書に組み入れられる、2008年6月27日出願の「System and Method for Adaptive Reagent Control in Nucleic Acid Sequencing」という名称の米国特許出願第12/215,455号;および2009年1月29日出願の「System and Method for Improved Signal Detection in Nucleic Acid Sequencing」という名称の代理人整理番号21465-538001 USに記載されたようなアピラーゼ酵素またはピロホスファターゼ酵素を使用した分解のような酵素分解に供されてもよい。] [0066] 検出可能標識が使用される態様において、それらは、典型的には、合成の次のサイクルの前に(例えば、化学的切断またはフォトブリーチングにより)不活化されなければならないであろう。次いで、上記のように、鋳型/ポリメラーゼ複合体内の次の配列位置が、関心対象のもう一つのヌクレオチド種または多数のヌクレオチド種によりクエリーされ得る。ヌクレオチド付加、伸長、シグナル取得、および洗浄の繰り返されたサイクルが、鋳型鎖のヌクレオチド配列の決定をもたらす。現在の例を続けると、多数の実質的に同一の鋳型分子または実質的に同一の鋳型分子の集団(例えば、103、104、105、106、または107分子)が、典型的には、確実な検出のために十分強力なシグナルを達成するため、いずれか一つの配列決定反応において同時に分析される。] [0067] さらに、いくつかの態様において、「ペアエンド(paired end)」配列決定戦略と呼ばれ得るものを利用することにより、配列決定過程のリード長能力および品質を改良することが有利であるかもしれない。例えば、配列決定法のいくつかの態様は、高品質かつ確実なリードが作成され得る分子の全長に関して限界を有する。換言すると、確実なリード長のための配列位置の総数は、利用された配列決定態様に依って、25、50、100、または150塩基を超えることができない。ペアエンド配列決定戦略は、リンカー配列により中央で接合された各末端において、最初の鋳型核酸分子の断片を含む分子の各末端(「タグ」末端と呼ばれることもある)を別々に配列決定することにより、確実なリード長を延長する。鋳型断片の最初の位置関係は既知であり、従って、配列リードからのデータは、より長い高品質のリード長を有する単一リードへと再び組み合わせられ得る。ペアエンド配列決定態様のさらなる例は、各々、参照により全ての目的のため完全に本明細書に組み入れられる、2006年6月6日出願の「Paired end sequencing」という名称の米国特許出願第11/448,462号および2009年1月28日出願の「Paired end sequencing」という名称の代理人整理番号21465-537001 USに記載されている。] [0068] SBS装置のいくつかの例は、上記の方法のいくつかまたは全てを実行することができ、電荷結合素子(即ち、CCDカメラ)もしくは共焦点型アーキテクチャーのような検出デバイス、マイクロ流体チャンバーもしくはフローセル、反応基質、ならびに/またはポンプおよびフローバルブのうちの一つまたは複数を含むことができる。ピロリン酸に基づく配列決定を例とすると、装置の態様は、本質的に低いレベルのバックグラウンドノイズを生ずる化学発光検出戦略を利用することができる。] [0069] いくつかの態様において、配列決定のための反応基質には、各々、実質的に同一の鋳型分子の集団を保持することが可能な、数十万個以上の極めて小さなウェルを与えるため酸エッチングされるファイバーオプティクスフェースプレートから形成された上記のようなPTP(登録商標)アレイと呼ばれるものが含まれ得る(即ち、いくつかの好ましい態様は、70×75mm PTP(登録商標)アレイ上に35□mのウェル間隔で約330万個のウェルを含む)。いくつかの態様において、実質的に同一の鋳型分子の各集団を、ビーズのような固体基質上に配置し、それらを、各々、該ウェルのうちの一つに配置してもよい。例えば、装置は、PTPプレート上の各ウェルから放射された光の光子を集めることが可能なCCD型検出デバイスと共に、PTPプレートホルダーに液体試薬を提供するための試薬送達要素を含むことができる。改良されたシグナル認識のための特徴を含む反応基質の例は、参照により全ての目的のため完全に本明細書に組み入れられる、2005年8月30日出願の「THIN-FILM COATEDMICROWELLARRAYS AND METHODS OF MAKING SAME」という名称の米国特許出願第11/215,458号に記載されている。SBS型配列決定およびピロリン酸配列決定を実施するための装置および方法のさらなる例は、いずれも、上記の参照により組み入れられる、米国特許第7,323,305号および米国特許出願第11/195,254号に記載されている。] [0070] さらに、上記のemPCR(商標)過程のような、一つまたは複数の試料調製過程を自動化するシステムおよび方法が利用されてもよい。例えば、emPCR加工のためのエマルジョンを作成し、PCRサーモサイクリング作業を実施し、配列決定のため成功裡に調製された核酸分子の集団を濃縮するための効率的な溶液を提供するため、自動化されたシステムが利用されてもよい。自動試料調製システムの例は、参照により全ての目的のため完全に本明細書に組み入れられる、2005年1月28日出願の「Nucleic acid amplification with continuous flow emulsion」という名称の米国特許出願第11/045,678号に記載されている。] [0071] また、本発明の本明細書に記載された態様のシステムおよび方法は、コンピューターシステムでの実行のために保管されたコンピューター読取り可能な媒体を使用した、何らかの設計、分析、またはその他の作業の実装を含んでいてもよい。例えば、加工および分析の態様がコンピューターシステムにおいて実装可能である、SBSのシステムおよび方法を使用して検出されたシグナルを加工しかつ/または作成されたデータを分析するためのいくつかの態様が、以下に詳細に記載される。] [0072] 本明細書に記載された本発明と共に使用するためのコンピューターシステムの例示的な態様には、ワークステーション、パソコン、サーバー、またはその他の既存もしく将来のコンピューターのような任意の型のコンピュータープラットフォームが含まれ得る。コンピューターは、典型的には、プロセッサー、オペレーティングシステム、システムメモリー、メモリーストレージデバイス、入出力コントローラー、入出力デバイス、およびディスプレイデバイスのような公知の成分を含む。コンピューターの多くの可能性のある構成および成分が存在し、キャッシュメモリー、データバックアップユニット、およびその他の多くのデバイスも含まれ得ることが、当業者によって理解されるであろう。] [0073] ディスプレイデバイスには、視覚的情報を提供するディスプレイデバイスが含まれ得、この情報は、典型的には、ピクセルのアレイとして論理的かつ/または物理的に組織化され得る。入出力インターフェースを提供するための多様な既知または将来のソフトウェアプログラムのうちの任意のものを含み得る、インターフェースコントローラーも含まれ得る。例えば、インターフェースには、ユーザーに一つまたは複数のグラフィカル表示を提供する、「グラフィカルユーザーインターフェイス(Graphical User Interfaces)」と一般に呼ばれるもの(しばしば、GUIと呼ばれる)が含まれ得る。インターフェースは、典型的には、関連分野の当業者に公知の選択または入力の手段を使用してユーザー入力をアクセプトすることが可能である。] [0074] 同態様または別態様において、コンピューター上のアプリケーションは、「コマンドラインインターフェース(command line interfaces)」と呼ばれるもの(しばしば、CLIと呼ばれる)を含むインターフェースを利用してもよい。CLIは、典型的には、アプリケーションとユーザーとの間のテキストに基づく相互作用を提供する。典型的には、コマンドラインインターフェースは、ディスプレイデバイスを通してテキストのラインとして出力を提示し、入力を受容する。例えば、いくつかの実装には、当業者に公知のユニックスシェル(Unix Shells)のような「シェル」と呼ばれるもの、またはMicrosoft.NETフレームワークのようなオブジェクト指向型プログラミングアーキテクチャーを利用するMicrosoft Windows Powershellが含まれ得る。] [0075] 関連分野の当業者は、インターフェースが一つまたは複数のGUI、CLI、またはそれらの組み合わせを含み得ることを認識するであろう。] [0076] プロセッサーには、Intel Corporation製のCentrino(登録商標)、Core(商標)2、Itanium(登録商標)、またはPentium(登録商標)プロセッサー、Sun Microsystems製のSPARC(登録商標)プロセッサー、AMD Corporation製のAthalon(商標)またはOpteron(商標)プロセッサーのような市販のプロセッサーが含まれ得、または、プロセッサーは、利用可能であるかまたは利用可能になるであろうその他のプロセッサーのうちの一つであってもよい。プロセッサーのいくつかの態様には、マルチコア(Multi-core)プロセッサーと呼ばれ、かつ/またはシングルコアまたはマルチコア構成で並列処理技術を利用することが可能なものが含まれ得る。例えば、マルチコアアーキテクチャーは、典型的には、二つ以上のプロセッサー「実行コア」を含む。現在の例において、各実行コアは、複数のスレッドの並列実行を可能にする独立のプロセッサーとして作動してもよい。さらに、関連分野の当業者は、プロセッサーが、32または64ビットアーキテクチャーと一般に呼ばれるもの、または現在公知のもしくは将来開発されるかもしれないその他のアーキテクチャー構成で構成され得ることを認識するであろう。] [0077] プロセッサーは、典型的には、例えば、Microsoft Corporationの(Windows(登録商標)XPもしくはWindows Vista(登録商標)のような)Windows(登録商標)型オペレーティングシステム;(Mac OS X v10.5「Leopard」もしくは「Snow Leopard」オペレーティングシステムのような)Apple Computer Corp.のMac OS Xオペレーティングシステム;多くの供給元もしくはオープンソースと呼ばれるものから入手可能なUnix(登録商標)もしくはLinux型オペレーティングシステム;もう一つのもしくは将来のオペレーティングシステム;またはそれらのいくつかの組み合わせであり得る、オペレーティングシステムを実行する。オペレーティングシステムは、周知の様式でファームウェアおよびハードウェアとインターフェースで接続し、多様なプログラミング言語で書かれていてよい様々なコンピュータープログラムの機能をプロセッサーが調整し実行するのを容易にする。オペレーティングシステムは、典型的にはプロセッサーと協力して、コンピューターのその他の成分の機能を調整し実行する。オペレーティングシステムは、スケジューリング、入出力コントロール、ファイルおよびデータの管理、メモリー管理、ならびにコミュニケーションコントロールおよび関連サービスも、全て、公知の技術に従い、提供する。] [0078] システムメモリーには、多様な公知または将来のメモリーストレージデバイスのうちの任意のものが含まれ得る。例には、一般的に入手可能なランダムアクセスメモリー(RAM)、常駐ハードディスクもしくはテープのような磁気媒体、リードライトコンパクトディスク(read and write compact disc)のような光学媒体、またはその他のメモリーストレージデバイスが含まれる。メモリーストレージデバイスには、コンパクトディスクドライブ、テープドライブ、リムーバブルハードディスクドライブ、USBもしくはフラッシュドライブ、またはディスクドライブを含む、多様な公知または将来のデバイスのうちの任意のものが含まれ得る。そのような型のメモリーストレージデバイスは、典型的には、それぞれ、コンパクトディスク、磁気テープ、リムーバブルハードディスク、USBもしくはフラッシュドライブ、またはフロッピーディスクのようなプログラムストレージ媒体(示されない)からの読み出し、および/またはそれらへの書き込みを行う。これらのプログラムストレージ媒体のうちの任意のもの、または現在使用されているかもしくは後に開発されるかもしれないその他のものは、コンピュータープログラム製品と見なされ得る。認識されるように、これらのプログラムストレージ媒体は、典型的には、コンピューターソフトウェアプログラムおよび/またはデータを記憶する。コンピューターコントロールロジックとも呼ばれるコンピューターソフトウェアプログラムは、典型的には、メモリーストレージデバイスと共に使用されるシステムメモリーおよび/またはプログラムストレージデバイスに記憶される。] [0079] いくつかの態様において、内部に記憶されたコントロールロジック(プログラムコードを含むコンピューターソフトウェアプログラム)を有するコンピューターで使用可能な媒体を含むコンピュータープログラム製品が記載される。コントロールロジックは、プロセッサーにより実行された時、本明細書に記載された機能をプロセッサーに実施させる。その他の態様において、いくつかの機能は、例えば、ハードウェアステートマシンを使用して、主としてハードウェアにおいて実行される。本明細書に記載された機能を実施するためのハードウェアステートマシンの実装は、関連分野の当業者には明白であろう。] [0080] 入出力コントローラーには、ローカルであってもよいしまたはリモートであってもよい、人間であってもよいしまたはマシンであってもよいユーザーからの情報をアクセプトし、処理するための多様な公知のデバイスのうちの任意のものが含まれ得る。そのようなデバイスには、例えば、モデムカード、ワイヤレスカード、ネットワークインターフェースカード、サウンドカード、または多様な公知の入力デバイスのいずれかのためのその他の型のコントローラーが含まれる。出力コントローラーには、ローカルであってもよいしまたはリモートであってもよい、人間であってもよいしまたはマシンであってもよいユーザーに情報を提示するための多様な公知のディスプレイデバイスのいずれかのためのコントローラーが含まれ得る。本明細書に記載された態様において、コンピューターの機能要素は、システムバスを介して相互に通信し合う。コンピューターのいくつかの態様は、ネットワークまたはその他の型のリモートコミュニケーションを使用して、いくつかの機能要素と通信し合ってもよい。] [0081] 関連分野の当業者には明らかであるように、インストルメントコントロールおよび/またはデータ処理アプリケーションは、ソフトウェアにおいて実行される場合、システムメモリーおよび/またはメモリーストレージデバイスへロードされ、かつそこから実行され得る。インストルメントコントロールおよび/またはデータ処理アプリケーションの全部または一部は、リードオンリーメモリーまたはメモリーストレージデバイスの類似のデバイスに存在してもよく、そのようなデバイスは、インストルメントコントロールおよび/またはデータ処理アプリケーションが、まず入出力コントローラーを通してロードされることを必要としない。インストルメントコントロールおよび/もしくはデータ処理アプリケーションまたはその一部は、実行にとって有利であるような、システムメモリーまたはキャッシュメモリーまたは両方へ、既知の様式で、プロセッサーによりロードされ得ることが、関連分野の当業者により理解されるであろう。] [0082] また、コンピューターは、システムメモリーに記憶された一つまたは複数のライブラリーファイル、実験データファイル、およびインターネットクライアントを含むかもしれない。例えば、実験データには、検出されたシグナル値のような一つもしくは複数の実験もしくはアッセイに関するデータ、または一つもしくは複数のSBSの実験もしくは過程に関連したその他の値が含まれ得る。さらに、インターネットクライアントは、ネットワークを使用してもう一つのコンピューター上のリモートサービスにアクセス可能なアプリケーションを含んでいてもよく、例えば、「ウェブブラウザー」と一般に呼ばれるものを含んでいてもよい。現在の例において、いくつかの一般的に利用されているウェブブラウザーには、Microsoft Corporationから入手可能なMicrosoft(登録商標)Internet Explorer 7、Mozilla CorporationからのMozilla Firefox(登録商標)2、Apple Computer Corp.からのSafari 1.2、または当技術分野において現在公知であるかもしくは将来開発されるその他の型のウェブブラウザーが含まれる。また、同態様またはその他の態様において、インターネットクライアントは、SBS適用のためのデータ処理アプリケーションのようなネットワークを介して遠隔の情報にアクセス可能な特殊なソフトウェアアプリケーションを含んでいてもよいし、またはそれの要素であってもよい。] [0083] ネットワークには、当業者に周知の多くの様々な型のネットワークのうちの一つまたは複数が含まれ得る。例えば、ネットワークには、通信を行うためにTCP/IPプロトコルスイートと一般的に呼ばれるものを利用するローカルエリアネットワークまたはワイドエリアネットワークが含まれ得る。ネットワークには、インターネットと一般的に呼ばれる相互接続されたコンピューターネットワークのワールドワイドシステムを含むネットワークが含まれ得、または様々なイントラネットアーキテクチャーも含まれ得る。関連技術の当業者は、ネットワーク化された環境におけるいくつかのユーザーが、ハードウェアおよび/またはソフトウェアのシステム間の情報交信をコントロールするための「ファイアウォール」と一般に呼ばれるもの(パケットフィルタ(Packet Filters)またはボーダープロテクションデバイス(Border Protection Devices)と呼ばれることもある)を利用することを好むかもしれないことも認識するであろう。例えば、ファイアウォールは、ハードウェアまたはソフトウェアの要素またはそれらのいくつかの組み合わせを含むことができ、典型的には、例えば、ネットワーク管理者等のようなユーザーにより適所に置かれたセキュリティポリシーを強化するよう設計されている。] [0084] b.本明細書に記載された本発明の態様 上記のように、記載された本発明には、鋳型分子の配列決定可能ライブラリーを作製するための核酸の効率的な加工のためのシステムおよび方法が含まれる。記載された態様において、酵素を含む反応体を導入するための一つまたは複数の過程の工程、ならびに測定および調整の工程を自動化する一つまたは複数の機械要素が利用される。例えば、配列決定法の態様は、いくつかまたは全ての過程の工程を自動化し実施するための機器およびコントロールソフトウェアを使用して実行され得る。図1は、光学サブシステムおよび流体サブシステムを含む配列決定機100の例示的な例を提供する。配列決定過程を実行するために利用される配列決定機100の態様には、流体サブシステム内の様々な流体成分、光学サブシステム内の様々な光学成分、および、例えば、成分のうちの一つまたは複数の命令コントロールを提供するシステムソフトウェアまたはファームウェアを実行することができるコンピューター130のような一つまたは複数のコンピューター成分が含まれ得る。現在の例において、配列決定機100および/またはコンピューター130は、上に一般に記載された態様の成分および特徴のうちのいくつかまたは全てを含むことができる。] [0085] 本発明の態様は、標的核酸に関連している独特のアダプター要素を含む。続いて、アダプター付加標的核酸は、アダプターの特徴が、従来利用されているアダプター態様と比べて、加工効率の実質的な増加を提供する、様々な方法を使用して、加工される。さらに詳細に以下に説明されるように、従来のアダプター態様(即ち、一本鎖鋳型分子のライブラリーの作製)と類似の結果を達成するのに必要な加工工程の数の低下のような、アダプター特徴に起因する多数の効率改良が存在する。さらなる効率改良には、従来利用されているアダプター態様による加工のために必要とされる成分および/または試薬の低下または排除も含まれる。] [0086] 好ましい態様において、本発明のアダプターは、特定の加工工程における使用にとって特に有利な望ましい特徴をアダプターへ付与するいくつかの成分要素を含む。これらの成分要素により付与された利点は、従来のアダプター態様に機能的にカップリングされた標的分子の加工と比べて、実質的な改良を可能にする。例えば、各標的核酸分子の末端にランダムにライゲートさせられる二つの別個のアダプター種(アダプターAおよびアダプターBと呼ばれる)を利用する、従来のアダプター態様を使用した加工法は、上記の参照により組み入れられる米国特許出願第10/767,894号に記載されている。現在の例において、Aアダプター種およびBアダプター種の個々の特徴は、配列決定反応において利用されるアダプター付加された各標的分子が、AアダプターおよびBアダプターの両方を含むことを必要とし(即ち、A/Bアダプター組み合わせと表される、各種のうちの一つが標的の末端にライゲートしたもの)、従って、(即ち、A/Aアダプター付加された分子およびB/Bアダプター付加された分子を作製する)ライゲーション工程のランダム性のため、A/Bアダプター組み合わせを含む分子のみが選択されることを確実にするためのその後の加工工程が行われなければならない。] [0087] 本発明は、A/Bアダプター種組み合わせと同一の機能を実施する単一アダプター種のみが存在するため、A/Bアダプター種の組み合わせによる加工と比べて実質的な改良を提供し、以下にさらに例示される付加的な利点も提供する。本発明のアダプターが保有する一つの重要な特徴は、本明細書において「定方向」特徴と呼ばれるものを有し、所望の方向で直鎖状標的核酸分子の各末端にアダプターがライゲートすることを可能にする鎖特異的要素を有するという点である。例えば、本発明のアダプター種の定方向特徴は、分子の個々の鎖の定方向性および塩基対合関係に、少なくとも一部分、由来する。標的分子の各末端におけるアダプターの適切な方向は、例えば、増幅工程および/または配列決定工程のようなその後の過程の工程において最適に使用するため、アダプターの各鎖の特異的要素を適切に位置付ける。] [0088] 以前に記載されたA/Bアダプター態様に対する本発明のアダプター態様のもう一つの利点には、アダプター付加された各二本鎖標的分子から、使用可能な鎖が一つしか作製されないのとは反対に、アダプター付加された標的分子の両方の鎖が、その後の工程において使用されることが含まれる。例えば、本明細書に記載された本発明の単一アダプター種は、A/Bアダプター態様により必要とされる鎖選択工程の必要性を排除し、アダプター付加された各二本鎖分子から二つの配列決定可能鋳型を作製する。] [0089] 図2Aは、「Yアダプター」と呼ばれることもあり、ステム領域205および非相補領域207を含む「半相補的な」二本鎖核酸分子である、アダプター200の一つの態様の例示的な例を提供する。「半相補的な」という用語は、本明細書において使用されるように、一般に、第一の領域が相補的である鎖間の配列組成を含み、第二の領域が非相補的な配列組成を含む(「ほつれた(frayed)末端」と呼ばれることもある)、分子内の配列位置におけるヌクレオチド種の相補性をさす。関連分野の当業者は、ステム領域205および非相補領域207の個々の鎖が、各鎖の配列組成に基づくワトソンクリック塩基対合則に従うことを認識するであろう。領域207内の鎖がアニールしない限り、無視し得る、ある程度の相補性が非相補領域207内のいくつかの配列位置に存在してもよいことが、さらに認識されるであろう。しかしながら、相補性を有する配列位置の数は、可能な限り、低下させることが望ましい。例えば、アダプター200の態様は、鎖211および鎖213を含み、ステム領域205においては、各配列位置におけるヌクレオチド組成が鎖211と鎖213との間で相補的であり、二本鎖領域を形成するため結合する。さらに、非相補領域207内の鎖211と鎖213との間のヌクレオチド組成は非相補的であり、残りの実質的に独立した一本鎖(「アーム」とも呼ばれ得る)に結合しない。現在の例において、ステム領域205の配列長は、態様に依って変動し得、例えば、12、15、24、またはそれ以上の配列位置(塩基位とも呼ばれる)の長さを含み得る。同様に、非相補領域207の配列長は態様に依って変動し得る。領域205または207の長さは、いくつかの場合において、プライマー配列、品質管理要素、独特の識別子要素、または当技術分野において公知のその他の配列要素、またはそれらのいくつかの組み合わせのような内部に包含された一つまたは複数の配列要素または成分に依存するかもしれない。] [0090] 図2Aには、標的核酸分子に定方向ライゲートした時、機能性を提供するよう、アダプター200内に位置的に配置されるいくつかの機能成分も例示されている。例えば、増幅プライマー部位253および255は、それぞれ、鎖211および鎖213の非相補領域207に位置付けられている。部位253および255は、一般に、同一の鎖に配置されるとき、PCR型増幅反応において利用され、プライマー部位間に位置する核酸配列組成が増幅される。アダプター200のいくつかの態様のもう一つの機能要素には、上記のように、ある種の配列決定法のためのプライマー部位を提供し得る配列決定プライマー部位260が含まれる。部位253、255の位置的位置の重要性は、図3に関して、さらに詳細に後述される。] [0091] 図2Bは、5'末端にリン酸215を含む鎖213の例示的な例を提供する。例えば、リン酸215には、リン酸が標的分子の末端へのアダプター200のライゲーションを促進する、アダプター200の定方向性に寄与するリン酸部分が含まれ得る。関連技術の当業者は、リン酸215が、標的核酸分子の3'末端へのアダプター200の5'末端のライゲーションにとって有益な鎖213の5'末端に関連していることを認識するであろう。図2Aに提示された例において、ステム領域205は「平滑末端化」されており、ステム領域205の末端または図3に例示された標的核酸305の末端いずれの塩基組成にも関係なく、平滑末端化された標的分子とライゲート可能である。しかしながら、いくつかの態様において、図3に関してさらに詳細に後述されるように、相補的な付着末端を含む標的核酸305の末端へのライゲーションのため、ステム領域205の「突出部」または「付着末端」と呼ばれるものを利用することが有利であるかもしれない。] [0092] 配列組成内のホスホロチオエートヌクレオチド種を表すホスホロチオエート217も、図2Bに例示されている。関連分野の当業者は、「ホスホロチオエート」が、リンに接合した非架橋リガンドのうちの一つとして酸素分子の代わりに硫黄分子を含むヌクレオチド種のアナログであることを認識するであろう。アダプター200または400の態様において、配列組成へのホスホロチオエート217の一つまたは複数の態様の取り込みは、ライゲーション効率の改良を提供すると共に、エキソヌクレアーゼ消化に対する抵抗性を付与する。] [0093] 図3は、標的核酸305の各末端への定方向ライゲーションのため会合した、アダプター200'およびアダプター200''として例示されたアダプター200の二つの態様の例示的な例を提供する。断片化のための方法、平滑末端ポリッシュ(polishing)、(「ニックフィルイン」反応のような関連法を含む)ライゲーション法、およびその他の関連する加工工程を含む、核酸標的分子の調製の一般的な説明は、上記の参照により組み入れられる米国特許出願第10/767,894号に記載されている。関連分野の当業者は、核酸標的305が、典型的に、未知の配列組成を含んでいてもよく、ライゲーション効率のため、図3に例示されるように個々の鎖の5'末端において「リン酸化」されていてもよいことを認識するであろう。図3に例示された例において、アダプター200'および200''の平滑末端が、標的核酸305の平滑末端に整列し、アダプター200'および200''が相互に「逆方向」関係にあって、アダプター付加核酸360を形成するよう、5'リン酸215が、標的305の鎖の末端に関連した3'OH基と整列し、ライゲートしている。非相補領域207の構造が、標的断片の二本鎖末端への領域207の末端のライゲーションを阻害することも、当業者によって認識されるであろう。例えば、二本鎖核酸分子の非相補鎖は、非相補末端にもう一つの核酸を接合するリガーゼ酵素の能力に干渉することが、一般に認識される。アダプター200の例を使用すると、ステム領域205の両方の鎖211および213が相補的であるため、リガーゼ酵素は、非相補領域207より優先的にステム領域205をもう一つの核酸に接合する。従って、アダプター200の各末端の構造的な特徴およびリン酸215の位置が、標的核酸分子の末端とのライゲーションに関して、アダプター200に定方向性を提供する。] [0094] さらに、上記のように、いくつかの態様において、標的分子305へのアダプター200のライゲーションのために「付着末端」を利用することが有利であるかもしれない。付着末端ライゲーションを使用する利点のうちのいくつかには、アダプター/標的ライゲーションの定方向性のさらなる促進、標的コンカテマー形成の阻害、アダプターダイマー形成の阻害、および標的分子の環状化の阻害が含まれる。いくつかの態様において、接合される各核酸分子の末端における一塩基位を含む突出部は、上にリストされた様々な利点を提供するために十分であるが、より長い突出部が利用されてもよいことが認識されるであろう。同態様または別態様において、突出部は、当技術分野において公知の手法を使用して確実に作出され得る。一つの態様には、一方の核酸分子の突出部としてAヌクレオチド種が利用され、第二の核酸分子の突出部としてTヌクレオチド種が利用される一塩基突出部が含まれ得る。] [0095] 例えば、図4は、(ステム領域205に関連した3'において)鎖411にT突出部を含んで合成され得るアダプター400の例示的な表示を提供する。核酸標的305は、当技術分野において公知の、上記の参照により組み入れられる米国特許出願第10/767,894号に記載されたような方法のいずれかを使用して、断片化され得、核酸フラグメントの末端が、配列組成が未知であるかもしれない突出部を除去するためポリッシュされ得る。次に、断片の3'末端において鎖へのAヌクレオチド種を含む一塩基突出部の付加が、様々な手法を使用して実施される。第一の方法は、taqポリメラーゼの「エクステンダーゼ」特性を使用する。現在の例において、A伸長は、T4ポリメラーゼおよびT4ポリヌクレオチドキナーゼ(以後PNKと呼ばれる)を含む末端ポリッシュ反応緩衝液において、T4ポリメラーゼおよびPNK活性に、20分間25℃の温度で達成され得る。次に、温度は、Aヌクレオチド種の取り込み、ならびにT4ポリメラーゼおよびPNKの不活化のため、20分間72℃に設定される。反応物は、SPRI技術または精製カラムを使用して純化されてもよい。] [0096] また、アダプター200または400のいくつかの態様は、核酸分子の総量の測定および分子の平均サイズの推定のような定量化法を利用するのではなく、ある体積中の核酸分子の数の直接定量化を可能にする検出可能部分を含んでいてもよい。いくつかの好ましい態様において、検出可能部分には、ある体積の液体の中の接着した部分から放射された光の検出を介して、容易で、効率的で、かつ正確な分子数の定量化を可能にする蛍光部分が含まれ得る。検出された光の量は、関連した分子の数を決定するため、光と部分数との公知の関連の標準測定値と比較され得る。例えば、各蛍光部分は、部分の励起範囲(吸収範囲とも呼ばれる)の吸収された光の光子に応答して、光の光子を放射する。ここで、放射される光子は、励起光子の波長より長波長である(「ストークスシフト」と一般に呼ばれる)。従って、既知の強度の励起光に応答して蛍光部分のプールから放射される光の強度は、プール中の蛍光部分の数に、少なくとも一部分、基づく。現在の例において、単一の蛍光部分が、アダプター200または400の各態様に関連しているため、アダプター付加核酸360の各態様は2個の蛍光部分を含む。従って、当技術分野において公知の標準的な励起源(即ち、レーザー、LED、UV、または白熱源)および検出デバイス(即ち、蛍光光度計、CCD、または共焦点検出アーキテクチャー)を使用して容易に測定可能な、蛍光部分の数と、試料中のアダプター付加核酸分子の数との直接の関連が存在する。蛍光部分の種には、Cy3、Cy5、カルボキシフルオレセイン(FAM)、アレクサフルオア、ローダミングリーン、テキサスレッド、R-フィコエリトリン、半導体ナノ結晶(「量子ドット」とも呼ばれる)、または当技術分野において公知のその他の蛍光種が含まれ得るが、これらに限定はされない。] [0097] アダプター200に関連した検出可能部分の例示的な例は、検出可能部分270として図2Aに提供される。上記のように、部分270には、蛍光部分、酵素コンジュゲート(即ち、アルカリホスファターゼもしくは西洋ワサビペルオキシダーゼ)、または当業者に公知のその他の型の検出可能部分が含まれ得る。好ましい態様において、部分270は、非相補的Y領域207に位置的に配置され、それは、領域207の末端の他の分子とのライゲーションの阻害にも寄与する。] [0098] 上記のように、アダプター付加核酸360におけるアダプター200'および200''の相互の位置関係は、いくつかの態様において、PCRまたはその他の類似の過程を介して各鎖のコピー数を増加させるための増幅プライマー部位253および255、ならびに上記の配列決定法を介して各鎖の配列組成を決定するための配列決定プライマー部位260を含む、下流加工工程のため適切に位置付けられたキー成分を有するアダプター付加核酸360の各鎖をもたらす。図3に例示されるように、核酸標的305の末端へのアダプター200の定方向ライゲーションにより、アダプター付加標的核酸350の各鎖は、増幅プライマー部位253、増幅プライマー部位255、および配列決定プライマー部位260の態様を含む。例えば、鎖は、相互に解離させられ、各々が、配列決定に適したクローンライブラリーを作製するために別々に増幅される。好ましくは、クローナルな増幅は、固体支持体に隔離された増幅されたライブラリーをもたらす、本明細書に記載されたemPCR法を使用して実施される。典型的なemPCR態様において、一つの増幅プライマー種はビーズ支持体上に固定化され、第二のプライマー種は反応溶液中(即ち、液相中)にあり、両方とも、反応環境を区画化する水性液胞内に封入される。現在の例においては、固定化されたプライマー種が増幅プライマー部位255に相補的であり、液相プライマーが増幅プライマー部位253に相補的であるが、当業者は、別の組み合わせも可能であることを認識するであろう。] [0099] 上からの例を続けると、配列決定プライマー部位260は、アダプター付加核酸360において標的核酸305の配列の隣に位置的に配置され、合成および取り込まれた核酸種の検出のため、ポリメラーゼを利用する配列決定法における使用に適している。既知であるアダプター200の要素からの配列データを作成しないことにより、配列決定リアルエステート(real estate)が保存されるよう、アダプター付加核酸360における配列決定プライマー部位260の相対位置は重要である。しかしながら、いくつかの態様において、それらから配列データを作成する明白な目的のため、要素が配列決定プライマー部位260に対して相対的に位置付けられる例外も存在する。続いて、これらの要素から作成された配列データは、それぞれの要素が達成するよう設計されている、品質管理、多重同定、またはその他の目的のため、利用される。] [0100] 一つのそのような要素には、典型的には、上記のように、品質管理要素として役立つ4塩基「キー配列」要素が含まれ得る。同態様または別態様に含まれ得るもう一つの要素には、「多重識別子」と呼ばれるもの(MIDとも呼ばれる)が含まれる。いくつかの態様において、配列決定過程のコストおよび効率を最大限にするため、異なる試料、個体等からの核酸断片を組み合わせることが望ましく、その場合には、生物学的および/または診断的意義を認識するため、加工後の各配列の起源を理解することが必要になる。好ましい態様において、配列決定過程において使用するために選択された各MIDの配列組成は、MID要素から作成された配列データへ導入され得る多数の配列決定エラーが、認識され、修正可能であるように、設計される。本発明と共に使用するのに適したMIDの態様は、上記の参照により組み入れられる米国特許出願第12/156,242号に記載されている。] [0101] いくつかの態様において、MID要素は、アダプター200または400と共に利用するために特異的にアダプター付加され得る。しかしながら、特殊なMID要素は、アダプター200または400と共に使用するために必ずしも必要とされないことが認識されるであろう。例えば、MID要素のアダプター付加は、それらの設計およびエラーの検出/補正のために使用される規則において実装される。アダプター200のためのMIDの設計および認識のための第一の考慮は、MIDの最初の配列位置が近隣配列位置と同一の組成を含むべきでないということであり、従って、例えば、近隣配列位置がキー配列に属し、Tヌクレオチド種で終わる場合、MID要素はTで始まることができない。第二の考慮には、A/Tヌクレオチド種組み合わせを使用した付着末端ライゲーションのための上記のような最後の位におけるT種の要件のような、ある種の態様における、最後の位における特異的なヌクレオチド種の可能性のある要件が含まれる。現在の例において、2個までのエラーの検出と1個の補正、または3個までのエラーの検出と0個の補正(エラー検出の数+エラー補正の数+1≦MED)を可能にする4という最低編集距離(minimum edit distance)(MEDと呼ばれることもある)の使用を含む、検出および補正の可能性のためのMID要素の設計のための「緩い」基準と見なされ得るものを利用することも有利であるかもしれない。現在の例において、エラーには、上記の第12/156,242号出願に記載されたように、挿入エラー、欠失エラー、または置換エラー(置換エラーは、典型的には、1個の欠失エラーおよび1個の挿入エラーとして見なされる)が含まれ得る。緩い基準を使用する利点は、多数のMID要素の使用を可能にするという点であり、配列決定エラーの率が低いことが既知であるかまたは期待される場合、特に有利である。現在の例を続けると、MID要素は、アダプター200または400の鎖に、上記のような配列決定プライマー部位260またはキー要素に直接隣接して位置付けられ得る。従って、典型的な配列決定適用において、配列組成は、導入されたエラーの程度および得られた配列組成における既知の位置的位置を限定する過程において初期に作成されるであろう。既知の位置的位置は、MID配列組成の、起源の試料との関連付けにとって重要である。] [0102] 例えば、アダプター200と共に使用するための133種の11塩基対長MID配列要素を設計するため、付加的な考慮が利用された。現在の例において、本明細書に記載されたMID要素は、上記のように最後の位が常に同じ(即ち、T)であるために含まれている、第12/156,242号出願に記載されたものと比べて付加的な塩基位を含む。さらに、MID要素は、MID要素全体を配列決定するために24回以下のフローが必要とされるよう、設計されている。現在の例のMID配列要素は、下記表1に例示される。] [0103] (表1)] [0104] 上記のように、配列決定のためのアダプター付加核酸350の加工には、いくつかの態様において、直接配列決定されてもよい鎖を分離する解離工程が含まれる。他の態様において、実質的に同一のコピーのクローンライブラリーを作製するため、各鎖を個々に増幅することが望ましく、それらは、いくつかの態様において、クローン集団の均一性を維持するため、固体支持体に隔離されてもよいしまたは他の様式で区画化されてもよい。上記のように、クローンライブラリーを作製するための極めて効率的な方法には、各鋳型鎖が、固定化されたプライマー種およびPCR増幅反応を実施するのに必要な全ての試薬を有するビーズを含む水性エマルジョン液胞へ導入される、emPCR法が含まれる。PCRのようなクローナルな増幅を利用する態様において、増幅効率を改良するため、付加的な設計要素を本発明のアダプターへ組み入れることが望ましいかもしれない。] [0105] PCR型増幅過程のサーモサイクリング工程において起こり得る一つの問題は、アダプター付加一本鎖鋳型の末端が、末端にあるアダプター領域における配列組成の相補性のため、アニールし、ヘアピン構造と呼ばれるものを形成するかもしれないという点である。例えば、図3は、各々、一方のアダプター付加された末端にある配列決定プライマー部位260とカップリングされた増幅プライマー部位253および他方のアダプター付加された末端にある増幅プライマー部位255とカップリングされた部位363の態様を含む、鎖311および313を含むアダプター付加核酸350の例示的な表示を提供する。増幅プライマー部位253および255が相互に相補的であり、配列決定プライマー部位260が部位363に相補的であることは、当業者によって認識されるであろう。さらに、各末端における相補的な部位の位置的な配置が、ヘアピン構造の形成を促進し得ることが理解されるであろう。そのようなヘアピン構造は、少なくとも一部分、ポリメラーゼが、ヘアピンのアニールした領域をリードスルーし得ないことにより、典型的なPCR増幅過程に対して阻害効果を及ぼす。また、アダプター付加核酸の核酸標的305を含む領域は、増幅成功の確率をさらに低下させる、GC含量増加と共に増加し得る、ヘアピン構造の安定性をさらに増す二次構造を含んでいるかもしれない。さらに、増幅のラウンド(即ち、変性温度とアニーリング温度との交互のサーモサイクリングのラウンド)においてコピー数が増加するにつれ、ヘアピン構造を形成する、増幅されたコピーの割合の確率が増加する。Gヌクレオチド種とCヌクレオチド種とのより強力な塩基対合関係のため、アダプター領域のGC含量が増加し、「GCバイアス」と呼ばれ得るものをもたらすにつれ、その確率がさらに増加することも認識されるであろう。従って、ある種の情況において、ヘアピン構造の形成を阻害する設計要素を、本発明のアダプターへ組み込むことが、望ましい。] [0106] ヘアピン形成の確率を低下させるための有用な戦略には、ステム領域205の設計へのデオキシイノシン種の取り込みが含まれる。当業者は、イノシンが、アデニン(A)、チミン(T)、またはシトシン(C)と対合する能力を有し、ポリメラーゼにより増幅されたコピーにおいてグアニン(G)種と交換される「普遍的な塩基」であると一般に見なされるヌクレオシド種であることを認識するであろう。従って、設計のための戦略には、典型的にはステム領域205において、相補鎖上のA、G、またはTヌクレオチド種との塩基対合関係にある鎖上に1個または複数個のデオキシイノシン種を置くことが含まれ、従って、増幅されたコピーは、他方の鎖のその位置にあるヌクレオチド種(即ち、A、G、またはT種)に結合しないGヌクレオチド種を同塩基位に有する。結果は、増幅されたコピーのアダプター領域が、相互にアニールしてヘアピン構造を生ずる確率の低下である。もう一つの利益には、取り込まれたG種との低下した相補性による、増幅されたコピーにおけるイノシンアダプター領域における別の鎖のアニーリングの確率の低下も含まれる。] [0107] 図4は、1個または複数個の塩基位にイノシン420を含むアダプター400の一つの態様の例示的な例を提供する。現在の例において、イノシン420は、鎖413の末端から6塩基位以上離れて位置付けられることが望ましい。同態様または別態様において、イノシン420の各実装は、再アニーリングを防止するため、相互に4塩基位以上離れて配置されることがさらに望ましいかもしれず、4位または5位の規則的な間隔が望ましい。さらに、特に、イノシン420態様の数が、ステム領域内の塩基位の数に比べて低い場合、アダプター400へのイノシン420の組み込みは、アダプター400の有意な不安定化を引き起こさない。また、ステム領域に多数のイノシン種を有することが望ましく、例えば、10塩基毎に2個以上のイノシン種の組み込みは、望ましい性能を生ずる。アダプター400の例において、イノシン420の態様は鎖413に関連しているが、イノシン420の態様が鎖411、または鎖411および413のいくつかの組み合わせに関連していてもよいことが認識されるであろう。イノシン組み込みのための鎖の選択における一つの重要な考慮は、選択された鎖における要素の組成である。例えば、イノシン種に起因する可能性のある弱い塩基対合相互作用を回避するため、プライマーとして使用される領域へのイノシン種の組み込みは回避することが望ましい。] [0108] さらに、アダプター200または400のいくつかの態様は、「メチル化」研究と一般に呼ばれるものにおける使用に適している。関連分野の当業者は、核酸メチル化が発生過程および癌に関与しており、遺伝子発現の重要な調節機序であり、メチル化されたプロモーター領域に関連した要素は、典型的には、転写されないことを認識する。多くの生物において、メチル化は、DNAメチルトランスフェラーゼがシトシンの5-メチルシトシンへの変換を触媒するCpG部位に関連している。核酸配列決定は、様々な技術を使用して、メチル化部位を研究するための有用なツールを提供する。例えば、一つの有用な技術は、非メチル化シトシン残基をウラシルへ変換することにより分子の核酸組成を変化させる「バイサルファイト」処理と一般に呼ばれる。次いで、バイサルファイト処理された核酸分子が配列決定され、メチル化の部位が同定され得る。現在の例において、アダプター200または400の態様は、バイサルファイトからCヌクレオチド種を保護するためにメチル化され、本明細書に記載されるような対象核酸分子と会合させられてもよい。] [0109] 上記のように、本発明のアダプターは、マイクロアレイ技術のような相補的な技術と協力的に作動する。例えば、アダプター200または400の態様は、(参照により全ての目的のため完全に本明細書に組み入れられるAlbert et al. Nature Methodspublished online Oct. 14, 2007:Direct selection of human genomic loci by microarray hybridizationに一般に記載された)関心対象の核酸分子を選択的に捕獲し、付加的な分析のため選択されたプールを放出することができる「シーケンスキャプチャー(Sequence Capture)」型マイクロアレイ技術と呼ばれるもののような特殊なマイクロアレイ技術と共に使用するのに適している。一般に、シーケンスキャプチャーマイクロアレイは、ハイブリダイゼーションにとって好都合の条件の下で特異的な核酸標的配列に結合するよう設計された多数の「キャプチャープローブ」を含む。シーケンスキャプチャーマイクロアレイの態様は、アレイ基質上に配置されるキャプチャープローブの密度および/または数が異なっていてもよいが、少なくとも10,000個のキャプチャープローブ、少なくとも100,000個のキャプチャープローブ、少なくとも1,000,000個のキャプチャープローブ、またはマイクロアレイ製造技術および所望の適用により可能にされるその他の数のキャプチャープローブを含むことができる。これは、核酸分子の選択されたプールを配列決定するため特に有用である。現在の例において、コスト(即ち、試薬用法、施設コスト等)、時間(即ち、技術者の時間、機械の時間等)のような効率の理由のため、配列決定リソースを最適化することが望ましい場合がある。そのような状況においては、関心対象の核酸分子にのみデータ処理を集中させることも望ましい。シーケンスキャプチャー技術の重要な局面が、ハイブリダイゼーションにより媒介される複雑さの低下であることは、当業者には明らかである。分子濃縮の基礎であるハイブリダイゼーションが、マイクロアレイのような固体支持体上で起こるか、それとも、液相中で起こるか(即ち、固体支持体から遊離したキャプチャープローブ)は、この態様における利用にとって重要ではない。シーケンスキャプチャーマイクロアレイ技術の付加的な例は、上記の参照により組み入れられる米国特許出願第11/789,135号および第11/970,949号に提供されている。] [0110] さらに、アダプター200または400の態様によるマイクロアレイシーケンスキャプチャー技術の使用は、上記のMID要素の態様を含むアダプター態様から付加的な利益を得る。例えば、上記のように、MID要素は、異なる試料からの核酸分子をプールし、配列決定することを可能にし、その際、MID要素の配列組成は、配列を最初の試料に関連付けるために使用され得る。いくつかの態様において、マイクロアレイシーケンスキャプチャー技術とこの戦略を組み合わせることは、各々により付与される利点が相補的であり、異なる試料からの(即ち、個体、組織、培養物、または関連分野において一般に公知の他の起源からの)関心対象の特定の配列情報の分析のための強力かつ対費用効果の高い方法を提供するため、さらに有利である。従って、異なる試料間の標的とされた配列情報の比較を可能にする。MIDアダプター付加を用いたシーケンスキャプチャーの付加的な例は、参照により全ての目的のため完全に本明細書に組み入れられる、2008年2月28日出願の「Methodsand Systems for Multiplexed Nucleic Acid Sequence Analysis」という名称の米国仮特許出願第61/032,149号に記載されている。] [0111] 1)核酸調製および蛍光定量化 1.噴霧を介したDNA断片化-20psiベントネブライザー(vented nebulizer) 2. Mineluteカラム 3.ライブラリー分布を狭くするためのSPRIサイズ排除 1)未結合上清を収集するための0.50:1 SPRI対生成物 2)ビーズから溶出液を収集するための0.65:1 SPRI対生成物 4.ポリッシュ反応(20分22C) 1)23ulの1×TE中の試料 2)5ulポリッシュ緩衝液(454キット) 3)5ulBSA(454キット) 4)5ulATP(454キット) 5)2ul dNTP(454キット) 6)5ul T4 PNK(454キット) 7)5ul T4DNAポリメラーゼ(454キット) 5. Mineluteカラム 6.ライゲーション反応(10分22C) 1)14ulの1×TE中のポリッシュされた試料 2)20ulのライゲーション緩衝液(454キット) 3)2ulの50mMFAMアダプター 4)4ulのリガーゼ(454キット) 7.結合後、PE洗浄前に8MグアニジンHClで洗浄されるQiaquickカラム 8. アダプターダイマー(adaptor dimmers)を除去するための0.65:1 SPRIビーズ対生成物でのSPRIサイズ排除 9. TBS-380蛍光光度計で青色フィルターを使用し、以前に定量化されたFAMオリゴを標準物として使用する定量化。 DNAを一本鎖にするための熱変性。] [0112] 2)イノシン組み込みおよび結合エネルギーの比較 イノシンヌクレオチドを含むアダプターおよび含まないアダプターを設計し、増幅産物の相補鎖への相対結合エネルギーおよび増幅効率を比較した。] [0113] イノシンを含まずに設計された第一のアダプターは、増幅前の配列組成を表す上の鎖および増幅後の配列組成を表す下の鎖を含む以下の組成を含んでいた。得られた結合エネルギーは、-25.71kcal/モルのΔGであった。 (出現順に、それぞれSEQID NO134および134〜136)] [0114] イノシンを含むよう設計された第二のアダプターは、増幅前の配列組成を表す上の鎖および増幅後の配列組成を表す下の鎖を含む以下の組成を含んでいた。得られた結合エネルギーは、-9.41kcal/モルのΔGであった。 (出現順に、それぞれSEQID NO137〜138、135、および139)] [0115] 図5Aおよび5Bは、イノシンを含むアダプターの態様とイノシンを欠くアダプターの態様との間の増幅効率の差を例示する。結果は、二つの異なるアダプター組成を使用して、約70%GC含量を含むゲノムを含有しているT.サーモフィルス(thermophilus)から作成されたライブラリーの配列決定より入手された。] [0116] 図5A中のライン510は、上に表された「ネイティブボトムオリゴ」組成を含む非イノシンアダプター付加ライブラリーを使用して、5個の反応ウェルの配列決定より作製された非効率的な増幅の結果を示す。当業者は、配列長が増加するにつれ、検出される「1塩基当たりのシグナル」が実質的に減少することを認識するであろう。これは、配列決定過程の性能に関する内部対照を提供するための既知の組成および長さの「テストフラグメント」の集団から検出されたシグナルを例示するライン520と対照的である。アダプター付加されたライブラリーが効率的に増幅されるのであれば、図5Bのように、ライン510および520は類似した分布を有するはずである。] [0117] 図5B中のライン530は、「FamDITY2_ボトムオリゴ」を使用して増幅されたライブラリーを使用して、5個の反応ウェルの配列決定より作製された、検出されたシグナルを示す。ライン530および520が、類似した分布パターンを有しており、このことが、イノシンを含むアダプターが、効率的に増幅され、ライン520により表される既知の集団と比較可能な結果を生じたことを示していることが認識されるであろう。] [0118] 3)二つの組み合わせられたMIDYアダプター付加DNAライブラリーのシーケンスキャプチャーおよび配列決定 二つの別々のMIDアダプターによりタグ化されたライブラリーを作出した;試料NA04671(バーキットリンパ腫細胞系、CORIELLInstitute for Medical Research, Camden NJ)には、MID1アダプター分子を付加し、試料NA11839(CEPH/Utah Pedigree 1349, CORIELL Institute for Medical Research)にはMID6アダプターをタグ化した。二つのMIDタグ化ライブラリーをプールし、ヒト染色体8q24の累積サイズおよそ228Kbpの遺伝子座を標的とするプローブを用いて設計されたシーケンスキャプチャーマイクロアレイに同時ハイブリダイズさせた。溶出液を収集し、ライゲーション媒介PCR(LM-PCR)により増幅し、次いでemPCRにより増幅し、454配列決定に供した。配列決定は、47,380,626塩基対を含むおよそ225,619のリードを与えた。] [0119] 標準的な454ベースコーリング(base-calling)およびトリミング(trimming)の手法を、高品質配列および品質ファイルを与えるために適用した。リードがタグのうちの一つまたは複数に合うか否かを決定するため、各リードを、使用された各MIDタグと整列化した。一つの独特に同定可能なタグを含むリードを保持し、タグのないもの、複数の独特のタグ(各々1コピー以上のMID1およびMID6)、または複数コピーのタグ(1コピー以上のMID1)を含むものは不合格とした(表2)。リードの過半数が、起源の試料を同定する、正確に1個のMIDタグを含有していた。表2に見られるように、MID6-NA11839ライブラリー種は、およそ3.7倍過剰提示されており、このことから、アダプター付加されたライブラリーが、不均等な、しかしピペッティングエラーまたは研究中の他の試料と比べたMIDのライゲーションの効率の差と一致した割合で、プールされたことが示唆された。] [0120] 合格したリードからMIDタグをトリミングし、次いで、それを、NCBI MegaBLASTを使用して、ヒトゲノムアセンブリ(NCBI build 36.1)にマッピングした。ゲノムへのヒットのないリード、および単一の最適なヒットを区別し得ない複数のヒットを有するリードは、破棄した。整列化の後、MID1タグ化リードのうちの33842(80.4%)およびMID6タグ化リードのうちの127050(82.8%)がゲノムに独特にマッピングされた。リードのマッピングされた座標を、標的とされた間隔と比較すると、MID1タグ化リードのうちの3185(7.6%)およびMID6タグ化リードのうちの12252(8.0%)が標的領域内にマッピングされ、これは、それぞれ1033×および1087×の同時濃縮倍率を表している。] [0121] (表2)MIDタグの存在により分類されたリードカウント] 実施例 [0122] 様々な態様および実装を記載したが、上記のものは、例としてのみ提示された例示的なものに過ぎず、限定的なものではないことが、関連分野の当業者には明白であるはずである。例示された態様の様々な機能要素における機能の分布に関しては、他の多くのスキームが可能である。任意の要素の機能は、別態様において、様々な方式で実施され得る。]
权利要求:
請求項1 非相補領域と相補領域とを含む半相補(semi-complementary)二本鎖核酸アダプターを含む、効率的な標的加工のためのアダプター要素であって、非相補領域が第一の増幅プライマー部位と第二の増幅プライマー部位とを含み、かつ相補領域が配列決定プライマー部位と1個または複数個のイノシン種とを含む、アダプター要素。 請求項2 非相補領域が検出可能部分を含む、請求項1記載のアダプター要素。 請求項3 相補領域が平滑末端を含む、請求項1記載のアダプター要素。 請求項4 相補領域が付着末端を含む、請求項1記載のアダプター要素。 請求項5 相補領域が多重識別子(multiplex identifier)要素を含む、請求項1記載のアダプター要素。 請求項6 イノシン種が一本鎖内に位置的に配置される、請求項1記載のアダプター要素。 請求項7 イノシン種が鎖の末端から少なくとも4配列位置離れて位置的に配置される、請求項15記載のアダプター要素。 請求項8 相補領域が1個または複数個のホスホロチオエート種を含む、請求項1記載のアダプター要素。 請求項9 請求項1記載の半相補二本鎖核酸アダプターを含むキット。 請求項10 以下の工程を含む、効率的な標的加工のための方法:アダプター付加(adapted)二本鎖核酸分子を作製するために、二本鎖核酸アダプター種を、直鎖状二本鎖核酸分子の各末端へライゲートさせる工程であって、二本鎖核酸アダプター種が、直鎖状二本鎖核酸分子へのライゲーションに適した相補領域と、ライゲーションを阻害する非相補領域とを含む、工程;各々、第一の末端に第一の増幅プライマー部位と配列決定プライマー部位とを含み、かつ第二の末端に第二の増幅部位を含む、第一鎖および第二鎖を作製するために、アダプター付加二本鎖核酸分子を解離させる工程;ならびに第一鎖のコピーを含む第一のクローン集団、および第二鎖のコピーを含む第二のクローン集団を作製するために、第一鎖および第二鎖を個々に増幅する工程。 請求項11 第一鎖の配列組成を作成するために、第一のクローン集団を配列決定する工程をさらに含む、請求項11記載の方法。 請求項12 解離させる工程の前に、アダプター付加二本鎖核酸の量を決定する工程をさらに含む方法であって、二本鎖核酸アダプターが蛍光部分を含む、請求項11記載の方法。 請求項13 相補領域が1個または複数個のイノシン種を含む、請求項11記載の方法。 請求項14 以下の工程を含む、多重標的の加工および濃縮のための方法:アダプター付加二本鎖核酸分子のプールを作製するために、試料特異的な識別子要素を含む二本鎖核酸アダプター種を、複数の試料由来の複数の直鎖状二本鎖核酸分子の各末端へライゲートさせる工程;一本鎖分子の集団を作製するために、アダプター付加二本鎖核酸分子のプール由来の複数のメンバーを解離させ、解離した各メンバーに由来の第一鎖および第二鎖を作製する、工程;一本鎖分子の集団の複数のメンバーを、基質に結合したキャプチャープローブへハイブリダイズさせる工程であって、一本鎖分子の集団が、基質に結合したキャプチャープローブへハイブリダイズしないメンバーを少なくとも一つ含む、工程;濃縮された一本鎖分子の集団を作製するために、基質に結合したキャプチャープローブから、ハイブリダイズしたメンバーを溶出する工程;濃縮された一本鎖分子の集団の複数のメンバーを増幅し、増幅された各メンバーに由来のクローン集団を作製する、工程;多重識別子要素についての配列組成を含む、増幅された各メンバーについての配列データを作成するために、前記クローン集団を個々に配列決定する工程;ならびに試料特異的な識別子を使用して、前記配列データを前記試料のうちの一つと関連付ける工程。
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